相談窓口は、最後ではなく「一歩前の救いの砦」
こんな相談がありました。泣き叫びながらの相談です。
かれこれ2年越しの葛藤でした。相談者は、直属の上司によって業務上の支障を感じていて、
そのことを上司の上司に相談しましたが、どうにもならず・・・
そして、「もう辞めてやる!」と思い、相談窓口に泣きながら電話をしてきました。
その時、相談者が居た場所は、休日の社内。
そして、何やらバンッバンッという音が聞こえていました。
どうやら、もう辞める覚悟で社内の書類をガンガン捨てている様子…
そこで、今、何をなさっているのか伺いながら、その気持ちを真摯に受け止め、
これまでの努力や葛藤を労い、相談者の考えに共感的理解を示すことに専念しました。
相談者は段々落ち着いてきて、そして、「気持ちを分かってくれる人がいて、嬉しい」と、
素直な気持ちを吐露。
辞めることは決して本意ではない、仕事は好き、という本音を語りました。
こういう本音を引き出すことは、とても重要です。
ここを引き出せないままでいると、会社にとってよからぬ事態になることもあります。
この相談者がバンッバンッと捨てていた書類、
それは会社にとって機密重要書類だったかもしれません。
捨ててくれるならまだしも、外部に流出されてしまっては
大変な事態にもなりかねません。
相談窓口、それは、最後の砦のように感じている人が多いかと思います。
ですが最後ではなく、従業員にとっても、会社にとっても、
一歩前の救いの砦でありたいものです。