インシデントでの相談

インシデントーーー実際には事故には繋がらなかったが、重大事故に至る可能性がある潜在的事象。
1件の重大事故があれば、その背後に29件の軽度の事故があり、
300件のインシデントが潜んでいると言われています。

ハインリッヒの法則ですよね。

この法則に基づいて、不安全行動や不安全状態をなくすことによって、
重大事故のリスクを減少させることが出来ると言われています。

相談窓口には、さまざまな内容の相談が入ります。
その種類もさることながら、内容の深さも実にさまざまです。
時には、会社として問題になるのか疑問に思うようなものもあります。
ですが、そうした相談はインシデントなのだろうと感じます。

インシデントでの相談の場合、つい、
「問題になる事象か?主観の問題では・・・」と思ってしまいがちですが、
今回の事象ひとつでは問題にならなくても、事象がさらに悪化してしまった場合や、
他の事象と複合した場合には、重大な問題につながる可能性もあります。
また、今回の事象の詳細を確認することで、裏に潜んでいるかもしれない重大な問題に繋がる
別の事象が表に出てくることもあるかもしれません。
そう考えると、インシデントでの相談ほど、丁寧な対応が必要なのではないかと感じます。

相談者の中には、「こんなことで相談していいのでしょうか」とおっしゃる方もいます。
重大な問題になる前の、インシデントの段階での相談が、相談者にとっても会社にとっても
よりよい方向に向かえる機会を作り出すものだと感じます。
相談窓口でお聴きする相談の多くは、インシデントでの相談です。

「こんなこと」と思い込まず、まずはご相談ください。