『アンコンシャス・バイアス』が引き寄せるネガティブな感情

 アンコンシャス・バイアス・・・という言葉、聞いたことはありますか?
心理学の概念である「認知バイアス」の一つで、無意識の偏見や思い込み
から偏ったモノの見方をしてしまうことです。
「無意識バイアス」「潜在的ステレオタイプ」とも呼ばれます。
例えば、血液型を聞いて「きっとこんな人」と思ってしまう、それから、
何か話を聞いて「たいてい、こうするよね」とか「〇〇するのが普通だ
よね」と思ったりすることがある。

 私たちは、「過去の経験」や「見聞きしたこと」を基に、無意識に
(知らず知らずのうちに)“きっと、こうだ”と思い込んでいることや、
偏ったモノの見方をしていることがあるかもしれません。それは誰に
でもあることで、それが悪いことではありません。
ただ、それによる「判断」や「言動」が、ときには、自分自身の可能
性をせばめてしまったり、自分自身を追い込んでしまったりといった
ように、ネガティブな影響をおよぼすこともあるのではないかと感じ
ます。

 私たち相談員は、ネガティブに陥った相談者の話をしっかりと受け
止めます。思いの丈を吐き出すことが出来た相談者から、「話せてよ
かった」「スッキリした」といった言葉が出てくることがあります。
アンコンシャル・バイヤスから解き放たれた・・・、手放すことができ
て、案外、自分自身がラクになった・・・。そういう気づきにつながっ
たのかもしれません。それはとても大切な気づきであると感じます。
 
 相談応対は一期一会のものではありますが、大切な気づきに寄り
添いたい、そう考えています。