防衛機制

「防衛機制」とは、例えば、受け入れがたい状況に直面し、
不安定になった自分の心を防衛するために行われる心理的
なメカニズムです。
精神分析で有名なフロイト（Sigmund Freud, 1856-1939）
が解き明かした様々な防衛機制を、フロイトの娘であり
心理学者でもあるアンナ・フロイト（Anna Freud, 1895-
1982）がわかりやすくまとめました。
　合理化、昇華、抑圧、退行、反動形成、置き換え、打ち
消し、投影、逃避、否認、退行などの防衛機制があります。
例えば、希望していた部署への異動が叶わなかった状況に
対して、「あの部署は問題があるに違いない。自分は運が
良かったんだ！」と考えるのが合理化。
また、パワハラ上司に対しての不満や怒りのエネルギーを
スポーツやボランティア活動で消費する行動が昇華です。
これらは好ましい防衛機制と考えられます。
　一方で、好ましくない結果を招く防衛機制もあります。
上司に対する不満や怒りを家族に八つ当たりするのが置
き換え、面倒な仕事から逃げる、目をそらす、などの行
動をとるのは逃避の防衛機制が働いていると考えられま
す。

私たちは、こうした防衛機制を働かせながら現実の社会
で生きています。すべてのストレスに対して好ましい防衛
機制で対処することは難しいことかもしれませんが･･･。
心が不安定になったときに、第三者との対話をきっかけに
事柄を客観視することで、防衛機制を好ましい方向に転換
できることもあります。

答えを出せず心が不安定な時･･･、まずは話してみませんか？