職場の風通し、良いですか? (パート①)
職場のメンタルヘルスが重要だと謳われるようになった背景
には、実際にメンタル不調者が増え続けていることや、それ
に伴い、会社にとっては退職者や休職者が増え、組織運営、
ひいては会社経営にまでひずみを生じる原因になることがあ
げられます。また、退職や休職を余儀なくされる当事者にと
っては、自身のキャリア形成が阻害されたり、心身のバラン
スを崩し人生が著しく崩れることにもなりかねません。
職場のメンタルヘルスの問題は、このように双方にとって利
益がないにもかかわらず、改善や解決が非常に難しいのはな
ぜなのでしょうか・・・。
職場には立場や役割により様々な考え方の人がいるもので、
それ自体問題ということではありません。異なる考え方を、
「そういう考えもあるうよね!」と互いに尊重できれば良
いのですが、「否定された!」と過剰に反応したり、新た
な意見に耳を傾けない風潮がある職場では、「考えを言葉
にしても理解してもらえない」「理不尽だ」といった負の感
情を抱くようになります。
これら負の感情は、思考を一気に飲み込んでしまうほどパ
ワフルです。表向き、「仕方ない」「上司に従おう」と理性
で落ち着かせようとしても、うまく吐き出せないまま、
誰にも相談できずに過ごしていると目に見えない負荷が積
み重なり、メンタル不調に繋がってしまいます。
「職場のハラスメント問題」は、このような悩みに起因し
て、最終的には、退職を決意した人から訴えられることが
多くあります。
では、どのようにしたら、私たちはこのような負の感情に
起因した退職を防ぎ、いわゆる「風通しの良い職場」を
つくることができるのでしょうか?
次回は、風通しの良い職場の作り方について考えてみたい
と思います。