ハラスメントの訴え、感情を受け止めていますか?

それがハラスメントかどうかはさて置き、職場の従業員から
悩み相談を受けたとき、気を付けたいことがあります。
それは、「まずは、その感情を受け止める」ことです。
悩みを抱える当事者が初めて相談をするときは特に、大抵の
場合、今まで我慢に我慢を重ねてようやく口を開くことが多
いため、感情が溢れ出し、涙声になったり怒りをぶつけたり
する人も少なくありません。

そのような時の上司の対応としてこんなケースがよく聞かれ
ます。
「今は感情的になっているようだから、落ち着いたらきちん
と話そう」
「事実をしっかり伝えて欲しい。感情的になっていて、次か
ら次へと言われても愚痴にしか聞こえない」などなど・・・

確かに、上司からしてみると、感情的な状態での話を聴いて
いるだけでは、事実確認や冷静で客観的な聞き取りなどは難
しく、対応策を考えづらいことでしょう。

しかしながら、この、初回の「感情を出し尽くす」ことが実
は、その後の円滑な対処へのプロセスにとても大切なのです。
我慢して我慢してやっと打ち明けた、というケースほど、感
情があふれ出すことは多いものです。それを、
「会社で感情的になるのは社会人として恥ずかしい人間だ」
あるいは、「幼稚な人間だ」と思っているような言葉の返し
方を、しないように心がけたいものです。

その訴え、感情を受け止めていますか?