増え続けるハラスメント、企業はどう向き合うべきか?
企業のリスク管理において、ハラスメント対策はもは
や“避けて通れない”テーマとなりました。近年はSNS
や報道によって、加害者にも被害者にもなりうる「曖
昧なグレーゾーン」も注目されています。
◆企業が知っておきたいハラスメントの種類
以下は、相談件数の多いものや、近年新たに問題視
されているハラスメントの一部です。
・パワーハラスメント(パワハラ)
優越的な立場を利用して、精神的・身体的な攻撃、不
当な要求・排除などを行う行為。
・セクシュアルハラスメント(セクハラ)
性的な発言や行動により、相手に不快感・不利益を
与える行為。
・モラルハラスメント(モラハラ)
言葉や態度で相手の人格を否定し、精神的に追い詰
める行為。
・マタニティ・パタニティハラスメント(マタハラ
/パタハラ)
妊娠・出産・育児休業等に関する嫌がらせ、不利益
取扱い。
・カスタマーハラスメント(カスハラ)
顧客や取引先からの過度なクレーム、暴言、理不尽
な要求など。
・テクノロジーハラスメント(テクハラ)
ITツールの利用強要や、IT知識の有無による差別
的言動。
・リモートハラスメント(リモハラ)
在宅勤務・オンライン会議中に起きる監視・詮索・
私生活侵害。
・スメルハラスメント(スメハラ)
香水・体臭など、においに起因する不快な状況の放
置。
・エイジハラスメント(エイジハラ)
年齢を理由とする差別・偏見・役割の固定化。
・アルコールハラスメント(アルハラ)
飲酒の強要や、飲酒を前提とした職場文化の強制。
・ジェンダーハラスメント(ジェンハラ)
性別に基づく役割押しつけや偏見的な扱い。
・その他の“○○ハラ
日常のささいな言動も、文脈によっては“ハラスメン
ト”とされる時代です。
◆企業が知るべき「ハラスメント疲れ」のリスク
「また新しい○○ハラ?」「どこまで配慮すればい
いの?」という声も聞こえてきます。
確かに、ハラスメントの種類が増えすぎることで、
現場が“配慮疲れ”を起こす懸念は否定できません。
しかし――
被害者と加害者の線引きが曖昧になっている今だ
からこそ、まずは企業として「どんな行為がハラス
メントにあたるか」を考えることが、防止の第一歩
です
◆まとめ:企業の「備え」が、従業員を守る
ハラスメントは、組織の信頼を一瞬で失墜させるリ
スクを持ちます。
一人ひとりの言動が、思わぬトラブルにつながる可
能性がある今、必要なのは――
・最新の知識のアップデート
・グレーゾーンに対する対話の場づくり
・相談窓口の整備と信頼性の確保
このような課題に対応するために、私どもクラー
ジュラインでは、契約企業の従業員の皆様のお声に
誠実に向き合っています。