「優越的な関係を背景とした」言動

職場のパワハラを定義する言動とは、①優越的な関係を背景とした、②業務上必要かつ相当性を超えた、③就業環境が害されるものであるとされています。中でも最も誤解されがちな、優越的な関係を背景とした言動について考えてみたいと思います。

優越的な関係を背景とした言動といっても、上司から部下の言動だけを指すのではありません。相手が同僚であっても、相手が上司であっても、自身の言動がパワハラとなってしまうことがあります。優越的立場とは役職や職位だけではありません。集団から個人を仲間外れにする優越的立場、業務上の知識や技術的熟練度を利用する優越的立場なども含めて、私たちは無意識のうちに有利な立場にあることがあります。

自身の優越的な立場から出た言葉が冗談であったとしても相手を傷つけることがあるのは珍しくはありません。最初は冗談で言っているつもりでも、それが繰り返されたり、冗談の域を超え笑いのネタになってしまったりすると、被害者はもちろんのこと、職場全体の就労環境に悪影響を及ぼします。

誰が誰に対して発した言葉であっても、相手を否定したり、精神的な苦痛を与えるものであってはならないことは当然です。結果として相手を傷つけてしまった場合、無意識であったとしてもハラスメント行為とされてしまう可能性があるということは認識しましょう。相手の視点に立ち、相手の立場を尊重していれば、自分自身が優越的な立場にあったとしてもパワハラ加害者になることを回避できるでしょう。