パワハラは「上司から部下」だけじゃない
パワハラというと、多くの人が「上司から部下への嫌
がらせ」を思い浮かべるかもしれません。
でも実は、パワハラの定義には「上司か部下か」は関
係ありません。
厚生労働省が示している定義のひとつに「優越的な関係
を背景とした言動」があります。これは、力のバランス
が相手より上になっているときの言動という意味です。
たとえばこんなケースもパワハラになり得ます。
・経験豊富なパートさんが、新しく異動してきた上司に
対して強くあたる
・ITスキルに詳しい若手社員が、苦手な上司に対して冷
たく接する
・チームの複数のメンバーが、新しい上司を無視したり、
協力しなかったりする
つまり、「上司」という肩書きがあっても、実際の職場の
力関係で「弱い立場」になることはあります。
その上司が仕事を進めるために、部下の知識や協力がどう
しても必要な場面もあります。
でも、そんなときに周囲からの協力がなく孤立してしまった
ら、それも立派なパワハラになり得るのです。
これは「逆パワハラ」と呼ばれることもあります。
じゃあどうすればいい?
大切なのは、立場や肩書きに関係なく、お互いを尊重して
コミュニケーションをとることです。
困っている人を見たら、上司でも部下でも、声をかけてみる。
逆に、異動してきたばかりの上司も、わからないことは素直
に聞いてみる。
そんなちょっとしたやりとりが、職場の空気をぐっと良くし
ます。力関係に差があるように見えても、「誰かが困っている
時に、どう行動するか」が職場の信頼をつくっていくのです。
パワハラは、上司がするもの――
そんな思い込みを捨てるところから、今の時代の働き方が始
まるのかもしれません。


