相談したことによる二次的被害(セカンドハラスメント)について

セカンドハラスメント:ハラスメント被害を受けた従業員が、相談をしたことによって再度、
二次的に傷つく被害のこと。相談したことによって二度目の被害を受けてしまったとしたら、
相談者の傷がさらに深くなるだけでなく、場合によっては担当者に問題あり、
とされてしまってもしかたありません。

相談窓口では、セカンドハラスメントの相談を受けることもあります。
セクハラを担当者に相談したら、「相手を勘違いさせた君も悪い!」と言われた。
パワハラの相談をしたら、「その程度のことを気にするから、お前はダメなんだ!」
と言われた。そうした相談をする方のほとんどが、
「セカンドハラスメントの方が許せない」と憤りを露わに話します。
誰だって、相談には勇気がいります。相談する前には、さまざまな葛藤と戦い、
自問自答を繰り返し、、、ようやく「相談しよう」という思いに至ったのだろうと感じます。
それなのに、自分の気持ちを受け止めてもらえず、担当者の価値観を押し付けられてしまうと、
威圧的な態度をされたと感じて憤りが強くなってしまうのも無理からぬことでしょう。
そうなってしまうと、その後の会社の対応についても不信感を抱くことになるかもしれません。
セカンドハラスメント、それは、相談者にとっても、担当者にとっても避けたい事象です。
 
私たち相談員は、相談者の考えや感じたことを否定せず、共感的に理解します。
そうした聴き方をすることで、相談者は、より多くの気持ちを吐き出します。
「(会社の)担当者に話すのではなく、初めからこの窓口に話しておけばよかった」
との言葉を頂いたこともあります。
初めに信頼関係を築くことが出来れば、
相談者は、素直に、そして正直になっていくものだと考えます。
それは、相談者にとっても、担当者にとっても好ましい事象。

外部の相談窓口、それは、
セカンドハラスメント防止の一助になっているものではないかと感じます。