「マルハラ」問題を考える

 昔、友人から、「Lineの文章が端的でおもしろい」と言われたこ
とがあります。しかしその端的な文章をさして、別の友人からは
「絵文字がなくて素っ気ない」と言われました。はたまたそれを
聞いた別の友人からは「無駄がなくて丁度いい」とも言われまし
た。私自身、特にこだわりはなかったのですが「素っ気ないと人
と思われないように気をつけよう」と考え、その後は努めて絵文
字を多用するようにしました。すると、端的な文章を気に入って
いた友人からは「突然絵文字なんか使っちゃってらしくない」と
笑われました。 

それから時が流れ、幾度もの改変を重ねた結果、今では「相手の
文章にあわせる」という技を習得しています。相手の文章に絵文
字が多ければ多めに使う、少なければ少なめにする、「!」等の
記号を使う相手であれば、同じように記号で返すというように・・・。

今般世間を騒がせている「マルハラ」。文章の最後に句点「。」
を打たれると、冷たいと感じる世代がいるというものです。これ
まで幾度もの改変を重ね、相手に合わせてきた私にとってはまさ
かの落とし穴です。この話題を受け、20代女性と交わしたLineの
履歴を見返してみるとやはり私は「。」を使っており相手は使っ
ていないことがわかりました。もしかしたら相手は私の「。」
を威圧的に感じていたのかもしれません。

最近相談窓口には、職場でのメールまたはLineのやり取りについて
「不快に感じる」という相談が寄せられることが度々あります。
「マルハラ」についての相談は今のところありませんが、
「〇〇〇〇と言う表現はハラスメントでしょうか?」と聞かれるこ
とがあります。とりわけ、社内メールでは絵文字や記号を使うこと
もなく口頭よりも威圧的に感じることがあるようで、「メール(文
章)で注意されて傷ついた」と相談されるケースは少なくありません。

同じ文章でも感じ方は様々です。注意指導は、言葉の行き違いを防
ぐ意味でも対面で行うことが望ましいことは言うまでもありません
が、やむなくメール等の文章で行う際には口頭以上に「相手に配慮
した言葉使いになっているか」と言う点に留意する必要があります。

絵文字の有無や「。」・・・、これらは相手と信頼関係ができている、
または十分に配慮した文章になっている等、相手を傷つけない表現
になっていると言えるものであれば、「ハラスメント」と捉えられ
ることはないのではないかと感じます。