清掃員と相談員の共通点 ③「丁寧に」

こびりついた汚れ、、、ついつい力任せにこすってしまいますよね。ですが、
こびりつきは力では落とせない。それより丁寧に、丁寧に、温めながら拭き取る
方が効果的。温められたこびりつきは、やがて柔らかくなり、そして徐々に徐々
に、、、薄くなり、ほぐれていく。稀に、持論に凝り固まった相談者がいらっしゃ
います。そうした方々は、自身の考え方を固持するがゆえに周囲から異端として
扱われる・・・といった状況に陥ることも少なくありません。

周囲は、その持論を否定し、考え方を変えさせようと説得します。ですが、持論
は説得では変わりません。私たち相談員は、説得することなく、まずは丁寧に
持論に付き合います。その上で、持論を否定することなく、ありたい姿を一緒に
考えます。そうやって寄り添うことで、初めは頑なだった相談者の考えが、徐々
にほぐれていくことがあります。

この「丁寧に」、は、相談員にとって一番難しいことだと感じています。
相談員だって人間です。ついつい、説得したくなる気持ちが湧くこともあります。
そんな時、「説得では変わらない」を思い出し、原点に戻ります。大切なのは説得
ではなく、「納得」です。相談者の納得を引き出す。そのためにも、丁寧に、丁寧
に、寄り添うことで相談者の思いを温めていきます。そうやって温められた思いは、
少しずつほぐれていくこともあります。

清掃員は、物理的に素材についた汚れを落とします。きれいになった素材を見て、
人々は喜び、また使おうと思えます。清掃がなければ、、、汚いままの素材はき
っと、使われることはなくなるでしょう。それは、人々にとっても、素材にとっ
ても、悲しいことだと感じます。相談員は、“心”という見えない素材にたまった
疲れを解き放ちます。疲れから解き放たれた心は軽くなり、場合によっては前向
きになることもできるでしょう。そして願わくば、会社としての対応につながる
ことが出来たなら、より一層、職場環境の改善につながる、、、それは、会社、
相談者、双方にとってよりよい明日に向かえるものだと感じます。

会社と相談者をつなぐために、、、クラージュラインは、相談者に「話してよか
った」と思っていただける窓口でありたい。そして、会社担当者に「報告しても
らってよかった」と思っていただける窓口でありたい。

そう思いながら、お電話をお待ちしております。