「問題社員」がいる職場こそ研修を

先日友人からこのような話を聞きました。
その友人の職場には、いつも職場の人の悪口を言う女性社員がいるそうです。
様々な雇用形態の人が働く職場で曜日によって出勤者が異なるようで、その
女性社員は、いつもその場にいない人の悪口を言っています。だからその女
性社員はみんなにとても嫌われています。
「ああいう面倒な人には関わり合いたくない」とみんなが思っているのでま
ともに向き合ってくれる人は一人もおらず、その人の悪口が始まると
「また始まった」と思いながら、みんなその場だけあわせているそうです。

この女性社員の言動は、上司や人事部も問題視しています。そして実際に、
この女性社員に注意・指導もしています。時には「あなたの言動に心を痛
めて辞めた人もいる」と伝えたこともあったそうですが、その女性社員は
「人が辞めるのは職業選択の自由であり私のせいではない」と言ってのけ
言動を改める意向は一切示さなかったそうです。
これら注意・指導は複数回繰返されましたが、その女性社員は職歴が長く、
会社として実務上必要な人材と認識しているため、強く言い切ることも
できないままとなっているようです。

そうすると何が起こるのか・・・?

適当にあわせて気にしないよう努める人は残り、「こういう人とは働きた
くない」と思う人は去っていくこととなります。
人手不足の折、会社としては当然、人材流出は防ぎたいところですが、実務
上の必要性から女性社員を放置し、他の従業員に我慢を強いる「膠着状態」
となっているようです。

この「膠着状態」、風穴をあける突破口はあるのでしょうか・・・?

様々なご意見があろうかと思いますが、効果的な選択肢の一つに「ハラスメ
ント研修」が挙げられるのでははないかと考えます。例えば、事前アンケー
ト等を行い、浮かび上がった職場の問題点を、外部講師が客観的な立場で
示しながら、職場当事者間で率直な意見を交わし合う機会に繋げることで、
「みんなの目が光っている」という刺激につながるのではないでしょうか。

「問題社員」一発で改善する魔法の薬はないとしても、会社として改善す
るための手段を放棄してしまえば、得をする人は誰もいないのです。